花園神社の「熊手のご利益」

これは私の母が以前勤めていた会社で起こった出来事です。
その会社では外勤の部署には安全祈願のために新宿の花園神社の縁起ものである熊手が飾られていました。
しかしながら、ある日、総務課の人が支社長の部屋に1つあれば十分だろうし、1つだけにすればコスト削減にもなるだろうと考え、他の部署の熊手を全て回収してしまったのです。
すると、1週間もしない間に外勤の人が勤務中に転んで右腕を折ってしまいました。
さらに数日後、バイクで営業をしていた人がバイクを壁に当てて物損事故をおこしたり、同じくバイクで営業をしていた別の人が急に飛び出してきたおばあさんを避けた際に転倒してけがを負ってしまったのです。
半月もしない間にこれらの事件が立て続けに起こったことから、社内では不穏な空気が漂い始めていました。
このままでは社員のモチベーションの低下につながると思った母は、急いで花園神社の社務所に向かい熊手を買おうとしたらしいのですが、大酉祭はすでに終了していたため今まで買っていた熊手はありませんでした。
何でもいいので代わりになるようなものはないのかと母が尋ねると、社務所の人はしばらく考えた後、その神社限定グッズの熊手を模した耳かきを持ってきたそうです。
えり好みはできないと思い、仕方なく熊手型の耳かきを事故の起きた部署に配ったそうなのですが、なんとそれ以降、その年に大きな事故が起こることはありませんでした。
そして、次の年からは外勤の部署の社員がお金を出し合って、花園神社の熊手を買うようになったそうです。
エンジニア 向いていない